不眠症(睡眠障害)
不眠症(睡眠障害)とは
不眠症とは、睡眠問題が1ヶ月以上続くことで、日中の活動に支障がある状態です。
睡眠の質や量の低下には、入眠障害や中途覚醒、早朝覚醒、熟眠障害があります。
日中の生活に支障には、①日中の眠気、②倦怠感、③集中力の低下、④仕事上のミスの増加、能率・効率の低下などがあります。
眠れないことで病院を受診する方は多いのですが、不眠のみでなく、日中の生活に支障をきたしているかを確認することが重要です。
不眠症の原因
不眠症の原因は精神的なものだけではなく、環境や身体、飲んでいる薬、コーヒーやお茶、アルコールなどもあります。
・心理的な要因:人間関係や仕事、生活や病気などによるストレスや不安
・環境的な要因:明るさや騒音、温度、環境変化、生活習慣など
・身体的な要因:痛み、吐き気、かゆみ、頻尿、発熱、透析、睡眠時無呼吸症候群、レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)など
・薬:カフェイン(コーヒーやお茶)、アルコール、利尿剤、ステロイド、オピオイドなど
・精神疾患:うつ病、せん妄、適応障害、不安障害など
不眠症の治療
①原因の精査と除去
不眠症を疑うときまずはその原因を探し、除去や治療を検討します。
②睡眠衛生指導
睡眠に良くない生活習慣を送っていたり、睡眠について間違った思い込みを持っている方がいます。
たとえば、昼寝を長時間する、寝酒する、寝る前にコーヒーを飲む、8時間眠れることにこだわる、などです。
これらをゆっくりと改善できるよう、アドバイスを行っていきます。
③薬物療法
原因の除去や睡眠衛生指導を行っただけで不眠症が改善する方もいます。
それでもいまいち眠れない、翌日に支障をきたす場合は必要は薬物療法を行います。入眠困難や中途覚醒などの不眠症のパターンを確認し、患者様に合った薬剤を選択します。