休職について
「仕事を休みたい」は甘えではありません
職場で調子を崩す方が急増しています。
働いている方の中で、「仕事がつらくて行けない」「仕事のことを考えると気が滅入る」という方が急増しております。
このような感情はなかなか周りの方にわかってもらえないことが多く、自分自身でも「甘えかもしれない」「根性が足りないのかも」と考えてしまいがちです。
しかし、これは精神症状であり、仕事が原因で発症した「適応障害」と呼ばれる状態です。
パワハラやいじめによる適応障害の急増
適応障害は、仕事で受けたパワハラやモラハラのような強い言動、セクハラやいじめ、人間関係の悩み、長時間労働、自分に向かない仕事内容などを原因として発症します。
うつ病と同じ症状が多く、「出勤前になると動悸や吐き気がする」「仕事の前の日は眠れない、何度も起きてしまう」「仕事に集中できない」「疲れやすくだるい」「食欲がない」「1か月で数キロやせてしまった」などがあります。
適応障害には休職が有効
適応障害は薬物療法だけで改善することは少なく、環境調整が極めて有効なことが多いです。
原因がはっきりしているため、その原因を改善できれば速やかにもとの元気な状態に戻っていく方が多いです。
一刻も早くストレスとなっている職場環境から離れるために休職し、ゆっくりと休んでいる間に配置転換をお願いしたり、「本当にこの仕事を続けるべきか」を考えることが必要です。
初診当日でも休職の診断書を発行します
職場での適応障害を発症し仕事がつらいと感じた時は、すぐに精神科・心療内科を受診することが必要と考えます。
早い段階の対応を行えば、精神症状の悪化を防ぎ休職を回避することも可能です。
しかし、真面目な人ほど誰にも相談できず、症状が重くなってから受診されるケースが多いです。
また、パワハラやいじめを受けている職場に、自分から「調子が悪いので休みたい」とはなかなか言えないでしょう。
休みたくても休めないような方で、このままではうつ病に至ると判断したような場合は、当院では休職のための診断書を即日発行するようにしています。
適応障害がうつ病に移行する前に受診を
適応障害は誰にでも起こる状態であり、休養と環境を変えることが必要です。
放っておくとうつ病に進行してしまうこともあります。
「まだ早いかな」「まだ我慢できる」と思う段階でも、まずはご相談ください。