寝る前スマホの睡眠への悪影響
うつ病や適応障害、パニック障害などに共通しているのが、睡眠障害です。
患者さんに詳しくお話を聞くと、睡眠薬を出す前に生活習慣をすこし変えることで眠りやすくなるのでは、と思われるケースが少なくないです。
たとえば、寝る前のスマホをやめるだけで、睡眠の質が改善しやすくなります。
人間の体には、朝に太陽の光を浴びることで目が覚めて、夜になるとだんだんと眠くなるというリズムがあります。
これは、メラトニンというホルモンが関係しています。
メラトニンが暗い時にたくさん分泌され、明るい時に少なくなることで、夜になると徐々に眠くなり、朝にはパッと目覚めるサイクルを作っているのです。
しかし、スマホやパソコン、タブレットの画面の光によってメラトニンが少なくなると、深夜になっても全く眠くならない、寝入ってもすぐ起きてしまうなどの睡眠障害を引き起こします。
また、SNSを見る方は多いと思いますが、刺激的な内容や気分を害する内容を目にすることで、いろいろと考えてしまい寝つけなくなることもあるでしょう。
できれば寝る1~2時間前にはスマホをやめて、本を読んだりぼうっとするようなリラックスの時間をとるのが望ましいです。
ただ、枕元にあるスマホを我慢することはなかなか難しいと思います。
ちょっと思い切った工夫にはなりますが、隣の部屋や廊下など手を伸ばしても届かない場所にスマホを置くことも、試してみてもいいと思います。