うつ病やパニック障害と低血糖の関係
うつ病やパニック障害に似た症状がみられるものに、反応性低血糖があります。
向精神薬を使っても治らない場合などは、反応性低血糖が隠れていることがあります。
以下の症状が3つ以上当てはまる場合、反応性低血糖の可能性があります。
- 甘い物、スナック菓子、清涼飲料水をほぼ毎日取る
- 空腹感を感じ、おやつを食べることが多い
- 夜中に目が覚めて、何かを食べることがある
- 夕方に強い眠気を感じたり、集中力が落ちたりする
- 体重の増減が激しい
- 体重が増えてきた、またはやせにくくなった
- イライラや不安感が、甘い物を取ることで良くなったことがある
- 頭痛、動悸、しびれなどが甘い物を取ることで良くなったことがある
- 気分安定薬や抗うつ薬を服用しても、明らかな症状の改善がない
- 血縁者に糖尿病の人がいる
(出典:溝口徹著「脳から「うつ」が消える食事」、青春出版社)
反応性低血糖とは食事を摂った後に起こる低血糖のことで、多くは食後2~5時間で起こります。
動悸やめまい、息苦しさ、震え、不安、いらいら、抑うつなど、うつ病やパニック障害と似ている症状が出現します。
- 動悸や頻脈、浅い呼吸
- 気分の落ち込み、神経過敏、イライラ、攻撃的
- 疲れやすい、起床時の無力感、日中の眠気、食事後に眠くなる
- 集中力の欠如、めまい、ふらつき、物忘れ、眼のかすみ
機能性低血糖症の主な原因は、糖質のとり過ぎです。
食後に血糖値が急上昇し、血糖値を下げるインスリンが過剰に分泌され、血糖値が下がりすぎることで起こります。
短時間で大量に詰め込むように食べたり、ジュースやお菓子、白米や食パン、うどん、ピザ、パスタなどの糖質を多く食べる、1日に1~2回しか食事をしないなどの場合に起こることがあり、糖質制限ダイエット中に糖質をとった場合に起こることもあります。
血糖値が急激に上昇しないよう食事に気をつけることが予防になります。
- 時間をかけて食事をする
- 血糖値の上昇を穏やかにする食物繊維の多い順番で食べる(野菜→肉魚→米やパンなどの主食)
- 主食を食物繊維の多い玄米やライ麦パンなどにする
- 1日1~2食のドカ食いをやめて、3食ほどほどに食べる
- 糖質制限をやり過ぎない
- 砂糖を多く含んだおやつや菓子パン、ジュースなどを控え、野菜を多く含んだ食事にする